日経コンピュータ2018年3月1日号P26-47 にショキッングなレポートが掲載されました。特に、失敗確率が高いのは、CRM/SFA、SCM、データ分析(アナリティクス)、AIです。

1.1,745プロジェクトのうち半数が失敗

  スケジュールの遅延の原因で最多は「システムの仕様変更が相次いだ」、次いで「要件定義やシステム設計時の見積が甘かった」と。これによって、追加の開発・設計作業が発生した上、使い勝手の悪いアプリを生んだと。  

  P035でのアプリケーションでの真因は、「システムの企画が不充分」が首位、そして「要件定義が不十分」だと。ここでのシステム企画は要求定義フェーズであり、これによる要求がおかしいとそれを基にする要件定義もダメとなります。記事は根本原因までに触れていませんが、私は以下のように考えます。  

 ①エンドユーザ自身の業務把握が不十分

   これは、業務ドキュメントが無い業務引き継ぎを延々と繰り返してきた結果です。

   働き方改革の必要性や品質偽装などと同一の根本原因です。
 ②超上流(プロセス確認+要求定義)を軽視
   業務把握が不十分なエンドユーザに要求をヒアリングすれば、

   当然として要求がモレたり不安定となる訳です。

     この対策は「業務プロセスにさかのぼって質問してIT要求を引き出す」これしかありません。GUTSY-4は標準的な業務プロセスを内蔵するビジネスアナリシス方法論です。

2.「CRM、SCM、IoT、データ分析(アナリティクス)、AI」の成功率は半分以下

  P39の記事ですが、この根本原因はやはり業務ドキュメントがない事です。そのため、重要なボトルネックを特定できずにエイヤ!とばかり導入。

  これによって、これら最新ICTを効果的でない対象に対して導入しようとし、さらにその前後も見えないため、前提条件や活用条件も考慮せずに導入してしまう。企業業務の見取り図がない、すなわち「見える化」ができていないためです。

  私が理事長を務めているVCPCで昨年1月にIBMワトソン事業部にAIの講演をして頂きました。強調していたのは、「導入する場所を正しく特定すること」でした。

  これは、至極当然。高級スポーツカーを購入しても、運転技術が未熟だったり、山道を走れば、その性能は出ません。

      CRMでいえば、私自身、在籍していた会社に高価なCRMの導入のプロマネに就任(2001年)、すぐに活用をあきらめました。標準化された営業プロセスが存在することが前提なのに気づいた。どのプロセスでどういう顧客情報を収集すべきかのルールがない会社では、CRMという箱を用意しても空っぽのまま。

  平均勤続年数が5年以下の欧米企業では、自社の標準ビジネスプロセスを持つのが当たり前。さらに、エクセレントカンパニーでは、研究開発プロセスですら標準化しています。

  CRMやBPMSは標準プロセスの存在を前提にしています。その当たり前ができていない日本企業では、すぐにICTソリューションに飛びついて大失敗!

   記は、GUTSY-4で「業務を見える化」すれば当然に回避できることです。エイヤ!で導入はダメ⇒ボトルネックの特定