ビジネスアナリスト研修に関する補足説明のコーナーです。

ITの世界で上流というと、「システム分析」工程をいいます。超上流というと、「IT要求開発」や「ビジネスプロセスの分析・設計」などを象徴的に指します。

システム分析の前半は、ユーザのIT要求を確認、または分析する工程であり、後半がソリューションに依存するもので、たとえばERPの場合にはフィット・ギャップ分析となります。

ユーザが大企業の場合は、ユーザ側の業務プロセスが確立しておりIT要求を定義してくれるので、IT側はその要求を受け取って確認するだけで良い(実態は違いますが)。すなわち、要求確認レベルのシステム分析となります。ユーザが中堅企業の場合は、ユーザ側のプロセスやルールが未確立なので、IT要求をレビューとブラッシュアップする必要があり、要求分析レベルのシステム分析となります。

したがって、大企業相手のシステム分析(要求確認レベル)では、相手の用語を理解できる程度の業務知識で済むので、いつまで経っても業務スキルにはなっていきません。中堅企業相手のシステム分析(要求分析レベル)では、それこそ業務スキルが必要となります。

上流および超上流に必要な業務スキルとでは雲泥の差があります。したがって、上流経験をいくら積んでも、超上流を担当できる業務スキルは身に付かないのです。IT企業が超上流やビジネスアナリシスに進出しようと思うならば、SEの業務スキルの養成をキャリアパスとして計画的に進める必要があります。しかしながら、業務知識を学んで実践して業務スキルにするのは、余りにも年数を要してしまいます。これを短縮するのが、GUTSY-4の業務参照モデルなのです。

実践経験や現場留学によって、業務知識をもとに業務スキルを養成するにはあまりにも期間を要し、習得できる業務スキルも偏ってしまいます。代替として、務参照モデルを利用した業務スキルの養成方法を下記に示します。

1.開発SE、2.上流SE(要求確認レベル)

一般的な業務知識を理解していれば、業務スキルは不要。養成方法は、業務参照モデルの業務用語やレベル4プロセスフローを教育して、日ごろからITプロセスだけでなく、人間系を含めたプロセスとして考える習慣を付けさせること。

3.上流SE(要求分析レベル)
相手のIT要求を理解だけでなくレビューするためには、その背後の業務プロセスを理解しなければなりません。業務スキルの養成方法は、業務参照モデルのレベル4プロセスの機能を教育して、実践でこれをもとに質問することなど。

4.ビジネスアナリスト(要求開発担当)
IT要求を引き出すための深い業務スキルが必要。養成方法は、業務参照モデルのレベル4プロセスについて、機能だけでなくインプット・アウトプット、業務ルールを教育して、実践でこれをもとに詳細に質問することなど。

5.ビジネスアナリスト(プロセス改善・設計支援)
BPMやプロセス改善・設計を支援するためのより深い業務スキルが必要。養成方法は、業務参照モデルのレベル3モデルによって、複数の業務間の関係性を教育して、実践では有効な解決策に導くことなど。

6.ビジネスアナリスト(戦略、プロセス改革支援)
企業全体への浅く広い業務スキルが必要。養成方法は、業務参照モデルのレベル2モデルによって、高位レベルの業務を教育して、実践では大きな問題の根本原因を究明することなど。

上記1・2と3の間には大きな壁があり、システム分析による実務経験だけでは、超上流、ビジネスアナリシスに必要な業務スキルは養成できません。これを補完するのが業務参照モデルを利用した疑似体験なのです。また、SEが日頃から人間系プロセスを含めた業務全体を考えながら、システム開発に取り組めば、その品質も大きく向上できます。

 

 

 

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