DXという言葉の氾濫にはあきれかえっていたが、更に経済産業省のレポート「DXレポート2」だと。どこまで、役人はお馬鹿なのか、頭がオカシイのか?

  日本国の生産性が低い。それを、DXだ、DXという魔法で一挙に解決しようというお粗末な発想。自分の子供の中学生の成績が悪い。そうだ、大学の授業(=DX)を受けさせれば解決できる、あまりにもお粗末すぎ。

  ITだけで生産性向上が可能ならば、富士通、日立、NECなどは、今頃、超高収益企業だ。

  そんな短絡的発想は捨てて、地道に考え取り組むべき  

    高度成長時代に「ジャパンアズナンバーワン」と言われたのは事実。それは、日本人個人が優秀そして勤勉だったし、一方、欧米企業は、一律の標準化されたやり方だけ。日本と他国との生産性の差は歴然としていた。

  1990年前後に高度成長時代が終えた現在、たとえば、日本人とドイツ人の1時間当たりの生産性をみれば、日本はドイツの6割位しかない。日本人がお馬鹿になったからか、そうではない!

  先ず、産業連関表からの分析では、日本のIT投資効果は米国の半分しかない。先ずこれを直視せねばならない。この失われた30年の根本原因は、IT自身ではなく「標準プロセスの不在」(⇐この3と4)。ITだけで可能と思うならば、富士通、日立、NECにお願いしましょう!

  一方、欧米では、たとえば3M社は、(雇用流動化への対応のために)標準化された自社プロセスに対して、1990年代に6σ技法から開発した多くのうまいやり方(プラクティス)を搭載した。それによって、日本人を超える新技術や新製品を開発した。当然ながら他社も。これが2000年代にも続き、一方、日本は「失われた30年」となる。その結果が6割という低生産性!

  そうした歴史をDXという魔法で一挙に解決しようというお粗末さ。自分の子供の中学生の成績が悪い。そうだ、大学の授業(=DX)を受けさせれば解決できるという発想でしかない。ちゃんと考えれば、21世紀「知識の時代」への対応は、30年もかからない。標準プロセスに使える素材はあるし、それをさらにうまくやるためのITツールは、AI、アナリティクスとか沢山、発展してきた。

  日本でもお奨めの事例がある

  私のお勧めは、喫急でもあるが「ベテランノウハウの形式知化」これが一番、お金がかからない。⇒この事例 (投資対効果は、単年度でも売上13倍)

  この事例で同一人員数で売上13倍というのは、プロセス標準化の前提があってこそ、ベテランノウハウを組織共有できたからである。そして、適用案件の増加によってそれが増殖したから。決して難しい技術でもない。

  しかし、標準プロセスが無いと、若手はベテランが言う事が分からないので、「無駄な時間を使いたくないと敬遠し始める」、そして、ベテランは部下に対して「自分のいう事を無視しているのか」と怒り出す。この悲劇が、日本全国で30年強続いた。

  これが喫急というのは、ノウハウを持つベテランが、「生存している間に」だからである。制度化すれば、ベテランには小遣銭が入って孫は大喜び、そしてその分は年金支給が減るし、八方まるでよし。えっ、何とでも予算を遣いたいの?それは知らん!

  ITベンダーがどう生き残るかは自分で考えなさい。大手なら自社のベテランも大勢いるだろうし(現在、過去)、AI研究よりこっちが先でしょう。お金があり余っているなら別だが。

  ⇒プラクティスの開発・共有 (⇐ここの2)