GUTSY-4は、単なるトップダウンアプローチではありません。これにボトムアップアプローチを融合させて、「トップの曖昧な指示にボトムが提案していく!」を実現しました。これぞ、日本企業の神髄だからであり、私はこのエンジニアリング化に10年間を費やしたと言っていいでしょう。私はこの実現のためにプロセス階層レベルを研究し、その概念を取り入れました。

1.各プロセス階層レベルで共通的なプロセス分析・設計のステップ

  ①現状の調査・記述

  ②上位設計の構造化:上位設計の結果をMECEに構造化(要素分解と詳細化)

  ③現状プロセス課題:いくつかの方法で現状プロセス課題を抽出します

  ④プロセス分析:上位設計の構造化、および現状プロセス課題の解決、この両方を反映するために何が必要かを分析します

  ⑤プロセス設計:現状機能の維持・継続、およびプロセス分析の結果を反映して設計

  トップダウンアプローチでは、トップの指示は完璧で絶大として、ボトムからの③は無視、④プロセス課題も無視されます。ボトムアップアプローチでは、トップからの②は考慮せず、④でも考慮されません。私は、この両方とも、長所と短所を合わせ持っていると考えていました。

2.階層化アプローチのメリット

(1)トップダウンとボトムアップのメリットを得られる

 ・トップダウンのメリットである、現状調査の最小化が可能(すなわち大きな問題・課題がなければ調査も分析もしない)、上位設計を必ず反映できるなど

 ・ボトムアップのメリットである、ボトムの参画意識による施策の完全な実施など

(2)トップダウンとボトムアップの融合のメリット

トップの戦略をボトムからの具体的な提案で肉付けできる
  戦略を実効性のある戦術に具体化できる(レベル2)
  戦術をもれなく業務機能への業務プロセス改革に具体化できる(レベル3)
  戦略・戦術そして業務プロセス改革を現場のプロセス改善にビルトインできる(レベル4)
全ての施策、当然、IT要求も、戦略・戦術の重要性から合理的な優先順位付けができる
マネジメントやボトムが日常的に訓練され、人材育成になる
 部長は事業部長の視点(レベル1)、課長は部長の視点(レベル2)、係長は課長の視点(レベル3)で考える
人々の知恵を結集できる、そもそもトップもボトムも人はオールマイティではないことを前提としている

     ⇒ 事例A②成果:トップダウンとボトムアップの融合より

3.階層化アプローチの課題

       やはり、トップダウンアプローチの上位設計の構造化の際における、「要素分解と詳細化という構造化スキル」が最大の課題となります。GUTSY-4では、米国のようにトップマネジメントやシニアマネジャーの個人的能力に依存しないで済むように、階層化された業務参照モデル、各プロセス階層レベル別の構造化技法によって、これを克服しました。 

 

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