先週、「GUTSY-4紹介、プロセスモデリング入門」コースのような研修を3日間、行いました。1日が有償で収入になりますが、2日はプロセス志向を広めるための無償ボランティアです。

  ある研修クラスにかなり若い(27歳位?)受講生が居ました。演習は、「家電量販店」のプロセスフローを書き、その中の一つのプロセスの詳細をメタモデルに従って記述するというものです。

1.若い人は、最初はほとんど記述できず

  これは当然でしょう。必要な業務知識がないからです。業務参照モデルを配布すると、そこから連想していくつか記述できるようになりました。 ⇒上流SEやビジネスアナリストには、どの程度の業務知識が必要か?

  この記述は完全でなくともいいのです。業務参照モデルから調査すべき事項が明らかなので、HP等の情報から事前調査できたことを仮説とした上で、相手先を訪問するのです。そして、仮説できたことを確認し、事前調査できなかった項目を質問すればいいのです。

2.若い人が質問するということ

  上記の演習は、2グループに分かれて行いました。各グループの演習発表の後、別のグループから質問してもらいました。その時に、若い人がある質問をし、発表グループの40歳代のベテランが回答しました。

  そこで、私は、ベテランの彼に、「若い人から質問されて、どう感じましたか?」と問いかけた。すると、「分からないことをそのままにせず、質問してくれたことにむしろ好感を持った」と答えました。

  これが質問の効果なのです。しかし、何でもかんでも質問したり、その質問が的確でないと、好感は長続きはしません。業務参照モデルを利用して、仮説を用意したり、的確な疑問点を持つことが重要なのです。 質問はなぜ効果的なのか、なぜ質問されると頭が活性化するのか

3.質問するためのコンピテンシー

  では、誰でも質問すればビジネスアナリシスできるのかといえば、これは違います。

  BABOKでは、ビジネスアナリストの基礎コンピテンシーの領域を定めています。そして、リーダ的ビジネスアナリストがさらに持つべき追加的コンピテンシーもあります。⇒ビジネスアナリストに必要なコンピテンシー(行動特性、個人的資質)

  リーダでなくとも、ビジネスアナリストとしてもっと根源的なコンピテンシーがあります。率直さ、正直さ、相手への敬意、感謝、責任感、向上心、良い執念・・・・、全部は定義できませんが、これは年齢とは無関係でしょう。むしろ、年齢を重ねると失いがちかも知れません。

  上記の3つを満たせば、いくら若くてもビジネスアナリシスできる

  GUTSY-4のファシリテーションは、上記のような「的確な質問」や図を多用して行います。これによって、相手に「気付いて」もらうのです。

  また、問題・課題の分析・設計シートでは、「その根本原因は何か」を考えてもらい、その解決のために、6つのプロセス改革区分ごとにMECEに解決策を考えてもらう構造になっています。これは、方法論GUTSY-4のWBS・アクテイビティ、技法・ツール、アウトプット様式によって、相手に「論理思考」をファシリテーションします。勿論、ビジネスアナリスト自身も論理思考できる必要はありますが。

  だから、事例Bのように東京海上日動システムズ社の25歳の若手SE達がビジネスアナリシスできたのです。GUTSY-4は、ドラッカーが『イノベーションと企業家精神』で書いたイノベーションの機会の種類の7番目「新しい知識」。ハイリスク・ハイリターン、事業として安定するまでの「生存の確率が低い」とされています。「コンサルティングのイノベーション」が、10年間でようやく形になりました。

 

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