ビジネスプロセス(業務プロセス)の定義、種類や特徴については、すでに述べました。⇒関連ブログ記事:ビジネスプロセスとは何か、その種類と特徴は?

  ここでは、ビジネスルール(業務ルール)について述べましょう。私自身は、プロセス参照モデルを開発したり、プロセスモデリングを実施している中で、ビジネスルールの重要性に気付きました。しかしながら、ビジネスルールの研究の成果物は Ronald G.Ross以外にはどこを探しても存在しておらず、試行錯誤しながら下記のことに至りました。

 

1.ビジネスルール(業務ルール)とは

  米国のビジネスルールの第一人者である Ronald G.Rossは、「日々のビジネス活動を導くため、ビジネス運用上の判断を形成するため、またはビジネス運用上の決定を行うために使用する基準である。」と定義して、明確な形をもつ具体的で、結果をしめす宣言的なものとしています。

  一方、私の定義では、ビジネスルールとは、「ビジネス活動の中で、組織や個人が意思決定を行うために準拠する判断や行動のための基準。基準としては、形式知もあれば暗黙知も含まれる。」と定義しています。意思決定系プロセスでは、特に、判断基準や行動基準としてのビジネスルールが重要となります。

2.ビジネスルールの特徴

様々な目的を持つ

  説明は下記の「ビジネスルールの種類」にて。

階層構造を持つルールの階層構造.png

  ビジネスルールは、ビジネスプロセスや組織と同様に階層構造を持ちます。図のように、レベル1の戦略などからのミッションから始まり、レベル2~3のポリシー、レベル4での設計、レベル5での定義、そしてレベル6でのIT化されたルールがあります。

  ルールのIT化としては、プログラムロジックへのプログラミング、ERPのパラメータ設定、ルールエンジンへの設定、などの方法があります。

メタモデル(記述要素)が必要となる

  ビジネスプロセスと同様に、ビジネスルールをモデリングする場合に、適切なメタモデルを利用しないとモデリングの結果の記述が不十分となってしまいます。GUTSY-4のレベル5のルール定義書には、10個の記述要素があります。

  これを省略して、いきなりIT化してはなりません。ビジネスルールもレベル6からレベル1へのトレーサビリティが必要だからです。

様々な構造を持つ

  説明は下記の「ビジネスルールの種類」にて。

ルールはプロセスからは独立

  ビジネスルールは、ビジネスプロセスに関連付けられますが、従属ではなく独立しています。一つのビジネスルールが複数のプロセスに適用されるからです。

   

3.ビジネスルールの種類

(1) 目的別の種類

  ビジネスルールの目的では、前提とすべき事実、制約、起動すべきアクション、対象の状態の定義、計算方法だけでなく、従うべきガイドライン、ノウハウがあります。作業系プロセスでは、最初の5つの目的となります。

  しかしながら、意思決定系プロセスでは、最後の2つの目的が重要となり、企業にとって暗黙知が形式知化されたプラクティスがこの主要な部分を構成します。たとえば、日本IBMの人的販売プロセスは多くのプラクティスを持っており、これを営業マンに徹底的に訓練する訳です。

 (2) 構造別の種類

  ビジネスルールの構造では、合否判定、選定、アクション誘導、レベル判定、計算、ガイドライン、標準化されたノウハウがあります。

 

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