ブログ:モデリングとは何か、そしてなぜメタモデルが重要かにおいて、ビジネスアナリシスとして、ビジネスモデル、ビジネスプロセスモデル、IT要求モデル、ビジネスルールモデル、組織モデルなど各モデルを記述するための要素としてのメタモデル、そしてこのメタモデルの定義が不十分だと、当然、それに準拠したモデル記述が不十分となってしまうことをのべました。

私が一番最初に悩んだのが、ビジネスプロセスモデルのメタモデルです。業務参照モデルの概要のところで、 ビジネスプロセスモデリングの成果物の図の中に業務プロセス詳細記述書としてメタモデルの記述が出ています。

実は、最終的にこれに落ち着くまでに、2回の大改訂を行っています。当初は、米国DoD(国防総省)のアーキテクチャフレームワークの業務アクティビティのメタモデルをベースに修正をかけてメタモデルを定義して、サプライチェーンのプロセス参照モデルをこれによって記述しました。DoDのをきちんと理解するために、全てのメタモデル記述の部分を日本語訳した費用もかかりました。

しかし、プロダクトやリソースを明確に区別したい(注1)、コントロールを4種類、持ちたい(注2)、などから改訂せざるを得なくなりました。500個のプロセス詳細記述書を全て修正する作業では、目がかすむし、肩がパンパンに腫れるし、大変な重労働となりました。

(注1)データや情報だけではなく、プロダクト(原材料、製品など)やリソース(設備、要員など)を取り扱うプロセスも同じメタモデルで記述する必要性からです。

(注2)コントロールとして、ルール、効率性、財務報告の信頼性、法規制の遵守、この4つのバランスを取るのが内部統制だからです。これは、COSOの内部統制フレームワークに沿っての考えです。

ビジネスルールのメタモデルにも悩みました。やはり、最初は米国DoDをベースに初期のメタモデルを考えました。これを検証するために、資材管理協会発行の10万円の(大企業の)規程集を購入して、20種類位の規定を当初のメタモデルと8W2Hで記述してみました。分かったことは、自然言語で書かれた大企業の規程が不完全だということです。メタモデルを適用しないと、こういうことになってしまいます。こうした試行錯誤を2週間くらい費やして、現在のルールのメタモデルに落ち着きました。1枚で描かれたメタモデルも実は貴重な時間と費用がかっているのです(笑)。

ビジネスモデルのメタモデル、これはむずかしいことが分かっていたので、あまり悩みはしませんでした。しかし、ビジネスモデルキャンバスの書籍が出た時は、すぐにそれと私が定義したメタモデルとの比較を行い、安堵した次第です。他のページは読みませんでした。

組織のメタモデル、これは一世を風靡した経営学者ガルブレイスのスターモデルを参考にして、業務機能をベースに定義しました。ある大企業の一つの組織をこのメタモデルで記述し、他の組織との関係をRACIチャートを拡張して描いてみました。うーん、同一守備に複数の組織の業務機能があったり、どの組織も担当していないものがあったり。私は経営企画時代には、組織の改廃を沢山、やりましたが、メタモデルで組織設計することは思いつかなかった。

大学の先生がこうした実用的なこととしてメタモデルを研究して欲しいですね。私は、随分、苦労してしまいました。方法論GUTSY-4はそんな苦労の所産なのです。BABOKには、メタモデルという用語が出てきません。一体、どうやってモデリングするのだろう?

 

 

カテゴリ