ここでは、業務参照モデルを利用して、特定の業務領域や業務シナリオのビジネスプロセスを記述する手順について、そのイメージを紹介します。いずれも、業務参照モデルを仮説として、相手に質問しながら、調査・記述していきます。単なるヒアリングではありません。

また、もし、対象領域に関して、HPや発表資料、既存ドキュメントがあれば、これらから有効な情報(特定された仮説)を参照モデル(一般的な仮説)にマッピングしてから参照モデルを利用します。

1.プロセスフローの記述

  参照モデルに内蔵するプロセスフローをスクリーンに映して、一つ一つのプロセスの機能概要を説明しながら、その有無や順序、そして過不足について相手に確認していきます。下記にしめした例では、13個のプロセスが含まれるプロセスフローの記述は約15分でした。

・右のPowerPointをダウンロードして、スライドショーで見て下さいM900-561.pptx

・同PowerPointのNoteを表示して、少し詳細な説明を読んで下さい。

 

2.プロセス詳細機能の記述

  プロセスフローに含まれる一つ一つのプロセスについて、参照モデルに内蔵するプロセス詳細記述書をスクリーンに映して、プロセス構成要素(機能、インプット、アウトプット、業務ルール、担当組織など)ごとにその内容を説明しながら、相手に確認していきます。下記にしめした例では、少し複雑なプロセスですがプロセス詳細記述は約20分で終了しました。かつ、赤字で記述したプロセス課題も同時に抽出できました。

右のPowerPointをダウンロードして、スライドショーで見て下さい。⇒M900-562.pptx

・同PowerPointのNoteを表示して少し詳細な説明を読んで下さい。

  以上の方法で、事例Bの東京海上日動システムズ社では、入社4年目のSEが、保険代理店の120個ほどのプロセス全体について、2カ月間、ユーザ企業訪問10回、面談約30時間で、「見える化」を完了できました。

  業務参照モデルを仮説として利用すれば、何もないゼロから調査していくのに比べて、1/5~1/10の工数で済みます。そして、モレがないとか、現状で欠落したプロセスの発見とか、品質も大きく向上します

  もし、仮説もなく、全てを相手からヒアリングしようとするならば、これはコンサルタントとは言えず、相手の言ったことをただ記録している「書記」に過ぎません。また、前述の保険代理店の事例では、個人的な経験だけに依存した仮説ならば、いくらベテランでも、若手SEよりも多くの工数を要したでしょう。

 

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