分断していた複数のアプリケーションを統合しようという、「アプリケーション統合」に関連する記事が日経コンピュータ2015.6.11号に書かれていました。

1.アプリケーション統合は意味がない 

(理由1) ビジネスプロセスからすれば、今までIT化されたプロセスは孤島でしかない

  業務は、定型的プロセスと非定型的プロセスから構成されています。前者は全体の約20%、そして後者は残りの約80%だと言われています。今までのIT化によるアプリケーションは、全体の20%に過ぎない定型的プロセスの「省力化、効率化」を狙いとしてきました。非定型的、特に意思決定プロセスは全くIT化の対象外でした。したがって、元々、アプリケーションで支援しているプロセス自体が「孤島」なのです。アプリケーションを統合したところで、利用者にとっては「孤島」であることに変わりません。

したがって、システム開発時に作成するシステムフローは、業務遂行には使えず、全く何の価値もありません。そして、アプリケーション統合によって、情報システムはさらに巨大化して、システム保守も厄介になるだけです。

(理由2)利用者からすれば複数のアプリケーションの情報やデータを一つの画面で処理できればよいだけ

  その情報やデータが複数の別々のITアプリケーションで管理されていようが、いまいが、利用者には何の関係もありません。利用者は一つに見えればいいだけです。情報システム関係者が自分の都合で「アプリケーション統合」を主張しているだけです。発電などシステム自体が統合から分散へと移行している今、アプリケーションを統合することに何の意味があるのでしょうか。システム屋さんの自己満足のためですかね。

2.統合されたビジネスプロセスのためには

(方法1)今までIT適用外であった非定型的意思決定プロセスをIT化する

  BPMSを導入して、データだけでなく情報を管理し、かつ案件ごとの意思決定の履歴を残す方法は有効です。⇒データシステムと情報システムの違い

  この際に、BPMSにベテランのノウハウを形式知化したプラクティスを搭載するのです。たとえば、事例A社の場合には、売上が直後2倍、直近では8倍になりました。

(方法2)利用者からみた「アプリケーション統合」はWeb連携で実現できる

  急速に発展してきたWeb連携技術を利用すれば、あるアプリケーションで表示されたデータを別のアプリケーションに入力したり、表示したりできます。 そして、BPMSで管理された情報を合わせて表示もできます。すなわち、Web画面上では「1Fact 1Place」を実現できるのです。

  筆者の昔の経験では、1992年頃、windows3.1のエミュレータを利用して、レガシーシステムの画面上に表示されたデータを、OLEによってExcelに飛ばしてダウンロードした。しかし、当時のOLEは厄介な定義が必要でした。その時に、今のWeb技術があれば。

  どの意思決定プロセスをIT化するか、どのデータをWeb連携させるかは、ビジネスアナリシスを行うことで明確にできます。 ⇒ GUTSY-4によるビジネスアナリシスからITシステム構築まで

 

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