ビジネスプロセスとは何かについて、大きな誤解があります。たとえば、人の作業だけでなく、人が頭の中で考えて何らかの結論を出すようなこともビジネスプロセスです。この両者は、ビジネスプロセスとしては種類が異なるだけです。前者は作業系、後者は意思決定系といいます。

1.ビジネスプロセスとは

  ワークフロー的定義では、特定の出力を生成するために、開始と終了、そして順序を持った活動です。コーディネーション的定義では、モノや情報の流れではなく、活動に関係する人々の知識と行動を統合するものです。現在のBPMでは、ITツールの生い立ちを持つワークフロー的定義が多く見受けられます。

  一方、私の定義では、ビジネスプロセスとは、モノや情報からなる入力に対して、資源(モノ、情報、知識)を利用して価値を付加して、モノや情報からなる出力を生成する活動のことであり、前述のワークフロー的定義やコーディネーション的定義を含むものです。なぜならば、ビジネスアナリシスやBPMにおいては、下記のような多様な種類のビジネスプロセスを改革・改善しなければならないからです。

2.ビジネスプロセスの種類

定型的/非定型的、構造化/半構造化/非構造化  

  定型的プロセスは、実行するプロセスの順序が決まっており、個人の判断が入る余地が あまりありません。一方、非定型的プロセスは、実行するプロセスの順序も決まっておらず、個人の判断が必要とされます。定型的プロセスは100%「見える化」できます。しかし、非定型的プロセスは一部を「見える化」できますが、全部はできません。

  他に、構造化/半構造化/非構造化といった分類もあります。構造化定型的プロセスと同じです。半構造化は過去に類似の意思決定プロセスがあり、今回の特殊事項への対応や決裁が主となる場合です。そして、非構造化は、過去に発生していないような問題を取り扱うプロセスです。

人間系/IT系

  人間系プロセスは、IT化がされていないプロセスです。一方、IT系プロセスは、アプリケーションソフトウェアによって自動化されたプロセスです。

作業系/意思決定系

  作業系プロセスは、予め定められた方針やビジネスルールのもとに、決められた作業を実施するもので、ほとんどが定型的となります。一方、意思決定系プロセスは、何らかの意思決定を行うもので、ほとんどが非定型的となります。

実行系/支援系

  実行系プロセスは、それ自体が独立して意味のあるアウトプットを生み出すものです。一方、支援系プロセスは、たとえば在庫管理や情報管理のように、実行系プロセスを支援するもので、Enableプロセスとも呼ばれます。

計画/実行/測定/是正

  組織のヨコのPDCAとして、計画(Plan)、実行(Do)、測定(Check)、是正(Action)のいずれかに属するプロセスのことです。

戦略/戦略計画/計画管理/業務実行

  組織のタテのPDCAとして、 戦略(全社戦略や経営機能別戦略を立案)、 戦略計画戦術)(まだ曖昧な戦略をより具体的な戦略計画にブレークダウン、実行時の調整)、計画管理(戦略計画を遂行するための計画と是正)、業務実行(計画の実施計画を立案、実行、是正)のいずれかに属するプロセスのことです。

定常的/一時的

  プロセスは定常的に実施される場合とプロジェクトとして一時的に実施される場合があります。特に、後者のプロセスはWBSと呼ばれます。従って、プロセスとはWBSを含む概念です。

 

3.ビジネスプロセスの特徴

  ビジネスプロセスには、次の4つの特徴があります。

順序関係がある  

  定型的なビジネスプロセスには、確定した順序関係があります。しかし、意思決定系のような非定型的プロセスの場合には、一方向の流れだけでなく、また、前に戻るような場合もあります。

階層構造を持つ  

  レベル0~6までの階層構造を持っています。 ⇒関連ブログ記事:プロセス階層レベル

モデリングする場合にメタモデル(記述要素)が必要となる

  ビジネスプロセスをモデリングする場合に、適切なメタモデルを利用しないとモデリングの結果の記述が不十分となります。 ⇒関連ブログ記事:モデリングとは何か、そしてなぜメタモデルが重要か

様々なプロセスの種類がある

  上記にて述べたように、少なくとも6つの種類があります。 

 

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