GUTSY-4の方法論に関する補足説明のコーナーです。

  日本のビジネスマンに欠けているスキルは、抽象化(モデリング)、類推、構造化、およびシステム思考だと言われています。

  標準的な業務やビジネスプロセスを知らずに、企業内で積み上げた実務経験は企業特有で、会社を替われば通用しないものになってしまう恐れがあります。ここでは構造化について説明しましょう。

1. 構造化とは

  階層性がある対象について、上位から下位にMECE(モレずダブラず)に展開すること。構造化することによって、大規模で複雑な対象を段階的に小さな単位に分解して、理解しやすく取扱いやすくできるのです。

  ノーベル賞を受賞したH.A.サイモンは、「全ての人工物は階層化している」とのべています。人工物とは人が作った、組織、機能、ビジネスプロセスなどであり、当然、戦略もこれに該当します。

  プロセス階層レベル⇒関連ブログ記事:プロセス粒度とは、プロセス階層レベルとは

2.戦略をビジネスプロセスに構造化する方法

  一般的に構造化は、上位の対象を下位に要素分解し、さらにこれを詳細化するという2つのステップで行われます。戦略やビジネスプロセスにおいて、上位とか下位とかは、プロセス階層レベル0~6によって厳密に定義できます。

これは、グローバルスタンダードです。⇒米国におけるプロセス階層レベルの考え方

  ITの世界ではレベル6はコンポーネント、レベル7はクラスと定義できます。ISOのCIMモデル(ISO TC184/SC5)では、レベル6はステーション(装置の制御)、レベル7は装置(製造の実施)、レベル8は人の作業動作(作業実施)と定義されています。これを理解しておかないと、IoTを接続する相手、すなわちプロセス階層レベルを誤ってしまいます。

  BPMにおいてもプロセス粒度を企業全体から人間の作業動作までを意識して定義する必要があります。メインプロセスとかサブプロセスなどと曖昧な個人的感覚を頼りに設定するのには、大いに疑問があります。

  さて、事業戦略をビジネスプロセスに構造化する方法は、米国ではCIOの個人的能力に依存して頭の中で行われます。では、CIOが実質上不在の日本ではどうしたら良いのでしょうか?

(1)レベル0の事業戦略をレベル1の経営機能別戦略に構造化する

(2)レベル1の経営機能別戦略をレベル2の業務機能に構造化する

  GUTSY-4では、この2段階を経て、事業戦略を最上位のビジネスプロセスである業務機能に構造化します。(1)と(2)の構造化は、業務参照モデル(業務機能体系表)を利用した構造化技法を適用することで、エンジニアリングに近いものとなります。

  構造化では、まず、上位から下位へとMECEに要素分解を行い、次にそれを詳細化するという2段階でこれを行います。GUTSY-4では上記のような構造化技法を5種類、開発して、事業戦略をITまでに落とし込みます。それらは、考えに考え、苦しんで苦しんで、考案したものです。

  戦略を構造化してビジネスプロセスに反映しない IT投資では、IT投資対効果が上がる筈はありません。

 

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