業務参照モデルに関する補足説明のコーナーです。

1.EAとは? そのコンテンツは?

  EA(Enterprise Architecture)の目的は、ITシステムの標準化、そしてITシステムコストの削減です。特に、グローバルなビジネス展開のためには、ITシステムの標準化がなければ、ITシステムがその足枷となってしまいます。たとえば、P&G社では、3層アーキテクチャとして、標準化されたコード体系、標準化されシンプルなビジネスプロセスによって、グローバルな意思決定を迅速に行うための信頼できるデータを獲得することを目的としています。

  ところが、日本企業では、EA(Enterprise Architecture)がほとんど成功していません。その理由は、EAのうち、ビジネスとデータ体系(DA;Data Architecture)や適用処理体系(AA;Application Architecture)との橋渡しとなるべき、業務体系(BA;Business Architecture)が未確立だからです。

2. EAコンテンツと業務参照モデルとの対応

  ここでは、Zachman Framework V01 に対するGUTSY-4の業務参照モデルのコンテンツの対応を説明します。

・業務プロセスのリスト:業務機能体系表(レベル1~4、レベル5~6)がこれに対応

・業務プロセスモデル:業務参照モデルのプロセスフローやプロセス詳細定義がこれに対応

・意味論モデル:業務用語集、インプット・アウトプット説明書、業務ルール説明書がこれに対応

・業務遂行場所のリスト:業種別ステークホルダ関連図がこれに対応

・業務の重要な組織のリスト:組織機能リファレンスががこれに対応

・アプリケーション体系:ビジネスプロセスに対応するITシステム機能リファレンスがこれに対応

  GUTSY-4の業務参照モデルは、本来、企業独自で持つべき業務参照モデル(BRM)を代替できます。GUTSY-4によるビジネスアナリシスは、ビジネスプロセスモデリングの後、IT要求を引き出します。すなわち、BAを定義して、DAやAAへの要求を定義するという点では、新規のITシステム開発に対しては極めて効果的です。

3.GUTSY-4の保守要求への対応

  しかしながら、既存のITシステムへの保守要求に対してはBAが有効となります。なぜならば、保守要求は、画面や帳票の修正というIT要求仕様(DAやAA)で来るため、そのビジネス上の効果をBAで評価しなければ、無条件でそれを受け入れざるを得なくなってしまいます。そうなると、ITシステムは、ビジネス価値の低い保守要求の実現によって、ますます複雑でスパゲッティのような状態を深めてしまい、どんどん劣化していきます。

  もし、BAがあれば、保守要求のビジネス価値を評価でき、不必要な保守要求を排除できます。

 

カテゴリ