業務参照モデルに関する補足説明のコーナーです。

  業務参照モデルのプロセス参照モデル(プロセスリファレンスモデル)を利用したプロセスモデリング(現状の調査・記述、課題分析、設計)におけるいくつかの重要なポイントをあげます。

1.どのプロセス階層レベルで記述すべきか

  これは、業務改革、業務改善、あるいは現状の見える化など、プロセスモデリングの目的に従います。たとえば、レベル5以下のプロセス階層レベルになると、「現状の見える化」のために膨大なモデリング工数がかかる一方、詳細過ぎて課題も見えてきません。

2.対象業務として、どのプロセスをモデリングすべきか   

  上位のプロセス階層レベルでのモデリングにおいて、大きな問題・課題があり重要とされた対象業務だけに絞って、その下位のプロセスをモデリングします。重要な問題・課題がないプロセスをモデリングするのは時間の無駄だからです。たとえば、レベル5だと全体で数万のプロセス数があります。

3.アウトプットとして、どのような要素成果物を作成するか   

  プロセスフローだけだと、プロセス名しかありませんので、そこに書かれた日本語によってプロセスの機能を想像するしかありません。これではほとんどモデリングしたことにはなりません。

  GUTSY-4では、通常、プロセスフローの他に、個別プロセス詳細記述書、 インプット・アウトプット説明書、業務ルール説明書という要素成果物を作成します。また、インプット・アウトプット説明書と業務ルール説明書は、レベル5ではこれらに基づいて、それぞれ業務ルール定義書や情報エンティティ定義書として詳細化します。この際に、たとえば、業務ルールだけが問題ならば、業務ルール定義書しかモデリングしない場合もあります。

プロセスモデリングの4つの要素成果物.jpg

 

4.各々の要素成果物では、何を記述すべきか   

  個別のプロセス詳細では、プロセス構成要素(メタモデル)が重要となります。最低限、プロセス機能、インプット、アウトプット、業務ルール、担当責任組織の記述は必要です。詳細⇒ビジネスプロセスのプロセス構成要素とは

  GUTSY-4では、インプットやアウトプットをイベントとリソースとに区別して記述します。また、業務ルールや情報エンティティ(データよりも広範囲の情報)では、GUTSY-4で定めたメタモデルにしたがって、業務ルール定義書や情報エンティティ定義書として記述します。

5.のような表記方法やツールによってモデリングするか  

  上記の検討を踏まえた上で、表記方法を決めてツールを選定すべきです。たとえば、必要とするプロセス構成要素やメタモデルを検討せずして、先に、表記方法やツールを選定しようとするのは本末転倒です。たとえば、BPMNは表記方法が複雑すぎて業務ユーザが理解できないため、合意形成が重要となる業務改革や業務改善には不向きです。

 

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