コロナが終息するのには、3-6カ月かかるでしょう。ビジネスマンの方には、その間、考えて頂きたい事を述べたいと思います。

  前ブログで、失われた30年の挽回のためには、組織でのプロセス標準化プラクティス開発が必要 

について述べました。プラクティスとは、形式知化された上手い仕事のやり方です。実は、標準化の次には、複数の標準機能を一つにまとめるプロセス統合化があります。海外製ERPにはこの機能が多く内蔵されています。

  プロセス統合化されると、次はプラクティスを更に高度にナレッジ化するという取組み可能になります。個人的には、調達・製造・受注出荷業務の500個以上のプラクティスを整理中です。次は、研究開発業務。

1.工業の時代

  日本人の優秀さ故に、プラクティス無しでも「ジャパンアズナンバーワン」と言われました。これには、但し書きが付きます「工業の時代には」。

  終身雇用制の日本企業は、個人的能力に依存したまま、組織共有可能なプラクティスを重視せず、結果的にプロセス標準化にも取り組まなかった。それが失われた30年も続いてしまった。

2.知識の時代その1

  1990年代から、知識の時代に突入。日本企業の経営者や政府もこれに気付かず、漫然とそれまでのやり方や施策を続けました。米国は「ジャパンアズナンバーワン」から生産性パラドックスを研究した一方で。

  米国は「平均勤続年数が5年」の転職社会のため、以前からプロセス標準化に取り組んできました。1割の優秀なマネジャー、9割のワーカーの組み合せ。

  米国の生産性が大きく向上したのは、標準化を前提にして、優秀なマネジャーがプロセス統合化とそのためのIT導入に取り組んできたから。ERPにはそのための機能が多く包含されている。ワーカーが操作しやすいERPでなく、統合化をどう実現できるかがERPです。

3.知識の時代その2

  統合化まではCIOの仕事でしたが、SoR業務システムを対象としたこれが終わると、次がナレッジ化です。この対象は、マーケティング、技術研究・新製品開発などのSoE業務であり、CMOの責任範囲。米国では4年前からIT投資は、SoR業務 < SoE業務 となっています。 

  組織として標準化そして統合化された同一プロセスでない限り(実はISOにも違反)、その上に搭載されたナレッジとしてのプラクティスは利用されません。そして、プラクティスにも、通常のプラクティス、グッドプラクティス、ベストプラクティスという3段階があります。いずれにしても、プラクティスはコストセロで世界中で利用可能な、美味しい美味しい無形資産。

  日本の事例は、同一人員で売上13倍の今野製作所(事例A)です。大企業ほど、多くの暗黙知がある筈ですが、プラクティス化されないうちにベテランの退職と共に消えていきます。ただし、住友理工殿では取組中。

  故野村監督言、「勝ちに不思議な勝ちはあるが」「負けに不思議な負けはない」。日本企業は、高度成長時代は「不思議な勝ち」、そして21世紀には「不思議でない負け」。政府の助成金はものづくりとか、まさに20世紀型のオンパレード。

  プロセス標準化、統合化、そしてナレッジ化を理解できない企業役員はすぐに退任して欲しい。日本国の後世の世代のために。