ビジネスプロセスのメタモデルに該当する「プロセス構成要素」について 関連ブログ記事:ビジネスプロセスのプロセス構成要素とは

  ここでは、GUTSY-4での「プロセス構成要素」の意義は「業務観察法」であることを説明したいと思います。ビジネスプロセスには、IT利用プロセスだけでなく、モノを製造する、設備や在庫を割り当てる、意思決定するなど様々な目的があります。この全てを正確に完全に記述して、プロセス記述が業務を観察した結果として表現できることが重要と考えました。

1.サプライチェーンのプロセスを学習

  私自身、2004年頃からサプライチェーンのプロセス参照モデルSCORを学習してきました。しかし、グローバルスタンダードであるSCORでも、プロセス詳細では設備や人のリソース、業務ルールなどの記述が不十分なことに不満でした。インプットやアウトプットでは、リーソス系のプロダクトや設備・人について、通常とは別のインプットやアウトプットとして、明確に区別すべきと考えていたからです。

 

2.エンタープライズアーキテクチャの調査

  ビジネスプロセスはどんなメタモデルで記述すれば良いのか、海外の事例をインターネットで調査しました。その過程で、米国国防総省DoDのエンタープライズアーキテクチャのAF3.0の業務アクティビティのメタモデルに遭遇。しかしながら、リソースにデータ、情報、実行者、設備、プロダクトなど多くが詰め込まれていることに大きく不満を感じました。

3.SOX内部統制の学習

  日本でもSOX法を適用させざるを得なくなり、私も米国の内部統制フレームワークのCOSOを勉強しました。そこでは、内部統制の目的として、業務の有効性、業務の効率性、財務報告の信頼性の確保、法規制の遵守、これらのコントロールが内部統制だと知りました。監査法人は、業務の有効性や効率性を無視して最後の2つだけを強調するのですが、この4つのバランスが重要だと認識した次第です。

4.「詳細な業務観察」に貢献するプロセス構成要素の決定

  上記の3つを模索する過程で、開発中の「業務参照モデル」のプロセス構成要素を都合3回ほど改訂しました。既に、500個以上が開発済みでしたので、それぞれが大改訂かなりの作業量でした。これを経て、現在のプロセス構成要素に落ち着いた訳です。そして、これによって、「業務参照モデル」はサプライチェーンにも、内部統制にも、エンタープライズアーキテクチャのBAにも対応できる、まさに「詳細な業務観察」そのものとなりました。

  最終的にプロセス構成要素は、概略では、プロセス機能、インプット、アウトプット、業務ルール等、組織など5つ。詳細では、これらを分割して17個です。たとえば、業務ルール等のコントロールは4種類あります。通常は、これだけのメタモデルを意識してプロセス記述するのは極めて大変です。しかし、業務参照モデルが内蔵するプロセス参照モデルにそれぞれの標準的な内容が既に記述されていますので、これを仮説や参考とすればいいのです。

5.「詳細な業務観察」からのIT要求の引き出し

  要求工学でも、BABOKでも、IT要求の引き出しのための質問は、コンサルタントの属人的なスキルによるものとされています。GUTSY-4では、プロセス参照モデルを利用して17個のプロセス構成要素によって現状プロセスを記述します。これが、詳細な業務観察そのものです。 ⇒関連ブログ記事:参照モデルを利用したプロセス記述のイメージ

  次に、プロセス改善を設計します。現状プロセスのままIT要求をヒアリングするなど、IT投資のムダそのものです。⇒関連ブログ記事:トヨタの生産現場の改善してから設備導入、この考え方で企業はIT導入すべき

  そして、改善されたビジネスプロセスからIT要求の質問事項を一定の技法によって導けます。これによって、ベテランでなくともIT要求を引き出し・定義できます

  ⇒関連ブログ記事:経験3年以下のSEでもビジネスプロセスモデリングできる、半数はIT要求を引き出せる!

  ⇒関連ブログ記事:中国IT企業から詳細な評価を受けてGUTSY-4受注!! (三菱商事と野村総研の合弁会社)