時間が有限な人生で、人が実際に経験できる事は限られます。業務参照モデルによって、自分の業務経験を「横に拡張」、そして「縦に拡張」できます。
  事例Aの今野社長は、元々、優秀な方ですが、業務参照モデルを知ってから、他の経営者が話していることの聞き方ががらっと変わったと言っています。特に、経営幹部を目指す方は、自分の経験を縦に拡張できないと、いざその任になった場合に、未経験の事への判断や行動に大変に困ります。
 

1.先ず自分の業務経験を横に拡張する

  業務を抽象化した業務参照モデルは分かり易いように、日本語で製造、調達、出荷、返品という機能で説明しています。すると、サービスが無いじゃないかと言う方がいます。これは日本語の具体性が長所である訳ですが、その具体性がかえって意味を狭めてしまいます。
  ところが、業務参照モデルの機能を英語で考えれば、その意味は大きく横拡張できます。たとえば、業務参照モデルは分かりやすいように「製造」としていますが、英語では「make」になります。そうすると、機能を下記のように横拡張できます。

・make a product    製品を製造する
・make a product right   製品を修理する(モノに付随するサービス)
・make a diagnosis    診察・診断する(純粋なサービス)
・make a money     お金を稼ぐ

  調達(sourcing)、出荷(deliver)、返品(return)も同様に、モノ、サービス、人、金に適用できます。

  抽象化して機能を横拡張する⇒C20-01-01B

  したがって、業務参照モデルが、製造業だけでなく、対物サービス業、対人サービス業、金融業にも適用できることが分かります。人の一生のうち、全てのことは経験できません。このように業務参照モデルを利用した抽象化によって横に拡張すれば、自分が経験できたことを何倍にも拡張して活用できます。

2.次に自分の業務経験を縦に拡張する

  人工知能学者の苫米地英人氏は、『抽象度を上げて思考すると、自分が知識・経験していない視点で物事を考えられ、クリエイティビティ(創造性)が発揮される』と述べています。
  自分が経験した業務について、業務参照モデルを利用した抽象化によって、より上位の機能へと縦に拡張すれば、

  ・未経験の他の業務とのつながりを理解できる、経験だけでなく未経験を含めて上位機能の全体を俯瞰できる
  ・経験した業務を応用して、未経験の業務へ仮説・類推できる
  ・経験した業務への実経験を更に膨らめられる、これによって仮説や類推ができる

  実経験だけに頼るにしては、人生は余りにも短過ぎます。折角の実経験を横と縦へ拡張して、自分の人生を豊かにしませんか

以上