新聞で日産自動車の「無資格者による完成検査」、神戸製鋼の「鋼材ミルシートの改ざん」が賑わせました。これは、日本企業が暗黙的に企業運営し、仕事すなわちプロセスの「見える化」が出来ていないことが原因です。ですから、本当に日産や神鋼だけなのか、大いに心配です。-------->この後、続々と。三菱マテリアルや東レの子会社でも。

1.GUTSY-4の業務参照モデルによるビジネスプロセスの「見える化」 

  2.1.4(3)ビジネスプロセスモデリングの成果物では、業務参照モデルに含まれるコンテンツとして「プロセス図、プロセス詳細記述書、インプット・アウトプット説明書、業務ルール説明書」を利用して、現状プロセスを見える化します。

  完成検査や鋼材ミルシートの作成は、完成品が製品として出荷できるようになるためのプロセスで実施されます。それは、レベル3では下記のプロセス図の中の「4.3.7 製品移管」プロセスに該当します。  

4.3製造(レベル3)プロセス図.jpg

 

 2.プロセス詳細記述書では

  業務参照モデルにおける「4.3.7 製品移管」では、プロセス詳細の定義⇒4.3.7

  ここでは、プロセスのメタモデルに沿ったプロセス詳細として、「①0.プロセス目的」から「⑦ステークホルダ」までのプロセス構要素が定義されています。

  また、4.3.7では、「⑥2.必要スキル・ナレッジ」の欄には、「試験検査員の資格認定」の記述があります。これは事件後に、追記したものです。

  さらに、4.3.7では「⑩プロセス例」として以下の記述もあります。

   ・試験部門による試験結果や分析証明書の作成、品質管理部門による品質承認プロセス

       (例)自動車の完成検査終了書、鋼材ミルシート

   ・輸出通関に必要な書類を作成するプロセス  (例)原産地証明書

   ・輸出国別言語での取扱説明書を準備するプロセス

  ちなみに、一段レベルが下のレベル4プロセスとしては、完成検査、MILシート発行プロセスは、「4.3.7-2 移管作業」に位置します。

  品質問題企業では、「プロセスの見える化」や業務監査はどうなっているのでしょうか? 

  たとえば、高級ホテル並みの料金を取っておいて、ビジネスホテル並みのサービス提供。苦情に対して「睡眠には支障がなかった」との開き直りは、余りにも非常識。

3.グローバル企業活動のためには、標準プロセスは必須

  このように、企業で自社の標準プロセスを制定して、改訂しつ続ければどんどん良くなります。 グローバル企業では、統制のため「標準プロセス」は必須です。

  統制は縛るだけではなく、COSOの内部統制フレームワークでは、業務の有効性、業務の効率性、財務報告の信頼性、関連法規の遵守の4つを取り上げています。

  この標準プロセスがないために、日本の時間当たり生産性は、OECDで22位と本当に情けない状況になっています。用語さえ定義されていないためコミュニケーションミス、価値の低い例外処理に忙殺される現場。

  たとえば、某米国グローバル企業の標準プロセスでは、プロセス機能だけでなくKPIも定義されている。米国本社からの業務監査では評価は5段階にされて、悪い下の2レベルでは事業部長がクビになるそうです。世界120カ国以上でビジネス展開するのだから標準は必須です。

  日本企業の「標準プロセスがない非明示的管理方式」ではグローバル活動できません。1980年末まで日本企業が勝っていたのは、単に製品・サービスが優れていたからです。企業の仕組み(戦争では兵站、ロジスティクス)が未整備では、持続的に勝利することは不可能です。精神論の「働き方改革、意識改革」、そんな小手先のことでは・・・・。