世は人手不足だとか、好景気?に浮かれているようですが、本当でしょうか?

  「ものづくり日本」とか、この方向は正しいのでしょうか? これで、時間当たりの生産性が先進国中22位を挽回できるのでしょうか?

  私は、日本企業が生み出す付加価値が年々、低下しているのは、利益の上がらない製品・サービスを製造しているからだと考えています。韓国や中国と同じ製品を生産していては、利益を稼げる訳がありません。よそにない新製品をいち早く開発し稼ぎ、多くの他社が参入し価格低下したらすぐに撤退し、利益が上がる新製品にシフトしていく。このためには新製品開発プロセスが重要だと考えます。

1.新製品開発の全体プロセスの標準化(これが改革)

  新製品開発スピードが遅いとそれだけで大きなリスクです。まず「マーケティング」で満たされていない顧客価値を発見、「R&D」基礎研究から用途開発を経て、新製品を「商品構想・企画」し、そして「機能設計・製造設計」で量産化のメド、初期ロット「生産」、そして「テストマーケティングと市場投入」で市場の反応を見る、「市場投入後の評価」で撤退するかどうかの判断、この間にこのための「プロモーション活動や人的販売、顧客サービスなどのプロセス構築」が並行します。まさに、企業の総合力です。

  こんな多くのプロセスを順次やっていては時間がかかり過ぎて失敗確率が増大しますが、でも一部でも欠落したら絶対にアウト。これらのプロセスを標準化し(画一化とは違う)、コンカレントに実行できるようにしなければ、いくらR&Dに多額の費用を投入しても新製品は市場競争には勝てません。プロセス標準化で開発全体のリードタイムを短縮、これが失敗の損害を最小化

  昔に務めていた会社の役員に言われました「失敗の場合を考えるから失敗するんだ」。戦争が終わっても神風特攻隊。

2.個人のアイデアを湧き立たせるような仕組み

  もちろん、プロセスを標準化した上で、さらに、個人のアイデアを湧き立たせるような仕組みが必要です。大昔では、3Mの15%ルールでイノベーションを推奨。20年前のデュポンでは創造的な仕事をする人は、3割は会社外で活動しなけれならないと。当たり前ですね、社内の限られた同類項の人たちだけと交流していては、個人から画期的なアイデアは湧いてきません。最近はさらに進化しているでしょう。

  この施策は、プロセス標準化と対極の仕組みです。大昔の成功体験に呪縛された経営者には、どちらも発想が及ばないかもしれません。社員が社内で勤勉であれば成功した時代は終わったのに。  

3.残りの人生を賭けよう

  プロセスが「見えない」まま放置、かつ個人を縛る仕組み、1960-80年代の世界では「ジャパンアズナンバーワン」となりました。ところが大きく変化した1990年代以降にこれを続けていれば、付加価値生産性はどんどん低下していく一方なのは当然です。これが失われた30年の正体  

  GUTSY-4では、新製品開発の全体プロセスはレベル2、レベル3、レベル4と6割は定義が終わって適用もしていますが、まだ、4割弱は開発が残っています。残り2年はこの開発にかけようと決意を新たにした次第です。残りは、R&D、マーケティングの一部、テストマーケティング以降。   (「商品構想は5月中に頑張る、でもプロセス数が25個ほどあるけど」・・・・・すでに着手。初期バージョンが方向的に重要なので、相当に集中思考しています。)

        まぁ、この標準化ができても、海外の先進企業はさらに進んでいくので、もはや日本は挽回できないかも知れません。でも、私個人ができるのはここまで。国の施策はトンチンカンだし。

  私だけの知恵や体力では無理なので、私が発起したNPO VCPCでWGを立ち上げる予定です。参加者には成果物を共有してもらいます。

  なぜ、標準プロセスが国の施策に無いのか不思議で仕方がありません。でも、仕方がないか。省庁に標準プロセスがあれば、IT予算の半分は削減できるのに取り組まないのだから。