以前のブログで、「1.企業内で用語が通じない」ことが、「2.無駄な保険仕事」を生んでいることを実際に体験したことで述べました。財務省の佐川氏がした改ざんは自らの出世のための積極的な忖度ですが、多くの保険仕事は消極的な忖度です。

  業務用語集は単なる言葉の解説ではありません。トヨタ系のように独自の言葉ならば誤解されずに伝わるのですが、社会でも一般的に使われる用語だと始末が悪い。調達と購買は明確に業務範囲が異なりますが、上記ブログでは、購買業務しかしていない組織「調達センター」が売上数兆円規模の企業で実在していた事を述べました。

  企業において業務用語集とそれを明確にする階層的な業務機能体系表(2.1.1(2)③参照)があれば、調達と購買の違いは誰でもが明確に認識できます。調達には、新たな購入先の探索や選定などの下位の業務が含まれますが、購買にはこの業務は含まれません。上記ブログには無いのですが、売上2兆円の企業で社長が経団連で発表したこと、これを各々の事業部長が理解できずに膨大な忖度仕事が社内に発生した事を目撃したこともあります。

  電通で自殺した高橋まつりさんは、ある事を上司に質問したら7人とも異なる返答があっで悩んだと。業務用語集と業務機能体系表がなければ、新入社員は社内用語の意味が理解できません。中途入社の社員も同様。その後、きっと自浄能力のある電通では業務用語集は整備されたのでしょうね。  

  業務用語が通じなければ社内でコミュニケーションや会議で真意が伝わりません。働き方改革は、まずその企業における「業務用語集と業務機能体系表」を整備しなければ始まりません。なぜ、残業になるかです。社員の意識が低いから? 

 それよりも社長の意識はどうでしょうか?「我が社は業務用語集がないが、社内で十分に私の真意や意図が伝わっている」と言われるならば、私が社内会議を傍聴し各出席者に理解できているかどうか質問すれば、最低1割は伝わっていない事項を発見できるでしょう。

  高度成長時代は欧米企業のマネをしていたので、業務範囲も狭く大勢の社員も居て用語も暗黙的でも伝わりました。1990年以降の低成長時代は、コンプライアンスなど企業責任も重視され、大きく業務範囲が広がり変わりまた。自社の業務用語集や業務機能体系表がなければ、まして常識や文化が各国で異なるグローバル企業活動はできません。

  自社の業務用語集の制定が、最大の働き方改革!