最近、「データ分析を阻む厄介な存在」というメールが送られてきました。成果が出ない理由は主に3つ「ご褒美が設定されていない」「試す時間が確保されていない」「上司が責任を負わない」というものです。

  私の経験からすると、そもそも分析すべきデータが揃っていない、分析結果を組織に定着させる風土がない、というものがあった。

  実は、私は1980年代中頃に、個人顧客のデータ分析を提案してシステム開発したことがあります。当時、私の部下は、折角SEで入社したのに、こんな事をさせられてと私に不平ばかり。

1.そもそも分析すべきデータが揃っていない

  私の経験はBtoC。まず、顧客データが存在しても、分析すべきデータ項目(属性)が揃っていなかった。たとえば、顧客の氏名・住所はあっても「趣味」は未収集。そのために、まずデータ収集から始めて約1.5年を要した。

  そして、顧客データも3万件位しかなかった。統計解析手法によるもののやはり10万件は必要であり、統計解析の際に異常値によって結果が左右されてしまった。

  BtoBなら条件はさらに厳しくなります。データは社内の各部署を巡る。自部署に不必要な属性は捨ててしまうだろう。結局は、データの数量はあっても、属性が不足している。ビジネスプロセスが見える化されていない企業は、データの受け渡しで次第に欠損していくので絶望的。

2.データ分析を利活用する風土がない

  業績評価といっても、そのための努力自体を評価する成果主義、売上・利益といった最終的なものだけを評価する結果主義があります。日本の大会社でも、成果主義といいながら結果主義の評価が横行。

  こんな事例も。海外のERPに関係した需要予測アプリを利用し、その結果をExcelにダウンロード。数字が予算に近づくように、Excelをいじり回す。何のためのERP、APSなのか?

  結果主義の企業には、データ分析は絶対に向きません。その利活用は、単なる精神主義ではなく、データ分析と予測の真の対策のための組織やプロセスが不可欠です。それが不確かな状況なら、あなたはデータ分析の結果に自分を賭けますか。

  ビジネスプロセスが見える化されておらずとも、データ分析やアナリティクス手法を活用できるのは、まさに稀少の企業しかありません。マスコミは表層的過ぎる。

プロセスの見える化ができていない企業では絶望的。自らのレベルを知るべし。