日本はもはや先進国ではない。なぜ、日本経済はスカスカになったのか? というメルマガ等がいつしか送られるようになった。https://www.mag2.com/p/news/382054  

  景気がいい話は、インバウンド向けぐらいで、「若者のお金離れ」、「世代間格差」、「非正規差別」・・・・各企業は国内での賃上げを渋る。残っている日本の主要産業は3つ、部品産業、日本語による非効率な事務仕事、観光がらみのサービス産業、だという。  

  この著者は、1993年より米国在住の冷泉彰彦氏。必ずしも同意できない部分はありますが、海外にいると冷静に日本が見えるんだなぁと思わせる箇所が多いのも事実。

  スカスカの最大要因は、先ず企業内で業務用語が通じないこと。ランチェスターの第一法則では無視できたが(むしろ効率の源泉)、第二法則の時代になるとこりゃダメだゎ(敗戦続きの日本軍)。

1. 会社の中で業務用語が通じているか?

  ある2兆円企業では、会長が経済団体でぶち上げる。その用語の意味が分からないので、各事業部長は忖度そして忖度してガバーと拡げて、過大な対応を部下にドサッと落とす。部下は拡がった対象にテンヤワンヤ。これが毎度、繰り返される。

  コンビナート事故を起こした超大企業では、10年後に今度は品質偽装。両方の社長は異なっても、業務手順と機能であるプロセスを混同している点では全く同じ。次は、何が起きるやら。

  有名な電通で自殺した高橋まつりさんの言、「ある事を上司・先輩に相談すると、7人共が違う答え」で更に悩んだと。優秀だったから悩んだ。この企業は少しは改善されたかな、やっぱりダメ?

  売上4兆円の企業の役員会議。「我が社は新製品開発が弱い」と社長が発言すると、ある役員は新製品のプロモーションが弱いと、別の役員は新製品の設計・開発が弱いと理解。社長の真意は「新製品の構想・企画力が弱い」ということ。これでは、役員会議になりません。

       売上数億円の中小企業。プロセス改革・改善の前提として用語を統一。それまでは、たとえば「標準品」の意味が、営業部門、製造部門、設計部門でそろぞれ異なっていました。まして、売上が何千億、何兆円の規模の会社では必須。

2.私のコンサル事例

  私がコンサルしている企業に担当が2人います。ある事柄で対立したその一人から、「プロセスが定義されてないと、私と彼の間でも、共通の課題認識を得るのが一苦労です(笑)。二人の間で同じ見解の部分があっても、気が付けない体験をしました。プロセスという"共通言語"が無いと、"仕事の方法"の情報共有の難易度は、高いですね。」という感想がありました。

  私は、この企業には、週一日か二週一日しか訪問しません。従って、こういう事が一時的に発生したのでしたが、私の居ない間に業務参照モデルに立ち戻って共通認識できたのでした。

3.業務用語にはビジネスプロセスの裏付けが必要

  業務用語は、その内訳を示すビジネスプロセスの裏付けがあって初めて意味が通じます。私は、ある超大企業の調達センターなる部署を訪問しました。ところが、そこは調達よりもかなり狭い購買業務しか行っていませんでした。それこそ私は、「あっと驚くため五郎」。 

  英語のsalesとsellingは明確に区別されています。あなたの担当している販売業務は、salesですか?sellingですか? あなたの企業では、売上を伸ばすためには、どちらの方が重要ですか?私の開発した業務参照モデルには、この2つに対応する別々のビジネスプロセスが定義されています。これが区別できなければ、役員会議は空洞状態。

  本当に「働き方改革」しよとうと思えば、業務用語の統一定義が絶対に最初。そうしないと、事業部が異なると異なる意味になってしまう。ある売上5,000億円の企業の「納期」の意味のように。