先般、『「平成の敗北」から日本企業はどうすれば巻き返せるのか』というWeb記事が送られてきました。

https://moneytimes.jp/business/detail/id=3566?utm_medium=rss&utm_source=mymagazine

  内容については全く同感なので、上記を読んで下さい。

  上記中の「日本基準の人事制度が終わり、格差が広がる」の段落に、下記の表現があります。
経産省の「日米のIT人材の平均年収」によると、日本企業とアメリカ企業ではすさまじい差があります。30代で比べると、日本企業は600万円に対し、アメリカ企業は1200万円超、と2倍以上の差。

  これを私なりに補足すると、日本企業ではコーダーレベルの人材が多く、米国企業ではビジネスアナリストやWebスーパープログラマの人材です。米国では、コーダーの仕事はオフショア開発が進んで国内には残っていません。

  では、なぜ日本はコーダーが多いのでしょうか? 

1.個別開発にこだわり、パッケージ導入や標準処理が進まない

  私自身のERPの自社導入の経験からすると、パッケージで処理方法が変わっても優秀な社員は直ぐに適応できます。ダメ社員がギャーギャー騒ぎます。(私のプロマネ経験から)

      また、RFPに「今までの業務処理方法を変えないこと」と誠に不思議な記述もあります。ユーザ企業の現業部門やITシステム部門自体が業務を理解できていないからです。個別開発よりも、むしろそちらの方が大問題でしょう。

  その場合、海外拠点はどのように仕事をしているのでしょうか。 放任? いや大丈夫、大勢の日本人社員を駐在させているから!

2.上記1に依存しているIT業界の多重下請構造

  ITシステム開発は、建設・土木と同じ多重下請構造によって、多くの1次2次の元請企業は、多数のIT技術者派遣によるピンハネで利益を上げているからです。ユーザに導入したITの真の効果ではなく。

  その証拠に、元請たるIT企業のITシステム化は全く遅れています。「紺屋の白袴」状態。また、AIを開発するも、その適用分野や方法が分からないとか。

3.IT投資がいまだにSoR領域に留まっている

  米国では3-4年前から、マーケティング・研究開発などのSoE領域へのIT投資が、調達・製造・受注出荷などのSoR領域へのそれを上回ってきています。詳細⇒IT利活用はSoRからSoEへシフト

  日本では、未だにSoR領域に留まっており、2025年問題だとか訳の分からないことを。

  仕事のパフォーマンスが良い社員に多く支払うのは公平です。みんな同じというのは、平等、悪平等です。⇒冒頭Web記事の「日本基準の人事制度が終わり、格差が広がる

  しかし、各社員の仕事内容を規定したもの、即ち標準プロセスがなければ、社員のパフォーマンス評価が出来ません。

  不公平と悪平等では、どちらの方が弊害が少ないのでしょうか?