出典は忘れましたが、RPAの導入は世界中で日本が突出していると。
  そして、導入効果が小さい事例も多い。これは、日経BP社の日経コンピュータ2018.3.1号でも指摘されています。

       当然ですが、「全社の見える化」が出来ていない企業は、RPAやAIを導入すべき効果的なボトルネックを見つけられる筈がありません。

  まして、社内業務用語の統一も出来ていない企業は、経営トップの訓示は81%しか全社員に伝達されません。それを放置しておけば、「働かせ改革」を「働き方改革」とねじ曲げるしかありません。結果が「働き方改革」とは、まるでブラックジョークのようです。

  20世紀の「工業社会」を経て、21世紀は「知識社会」と言われます。知識社会の企業力は、単なる言葉としての知識ではなく、企業内の経験を共有し企業独自のやり方に昇華する「ベストプラクティス」がその源泉です。

  そして、標準化されたプロセスによって、大勢の社員が同一のベストプラクティスを共有できるようになる訳です。その業務領域は、マーケティング・人的販売そして技術研究・新製品開発などのSoE領域です。調達・製造・出荷などのSoR領域は当然として。

  ここのボトルネックにこそ、IT利活用をはかるべきです。4年ほど前からIT投資額は米国では、SoE > SoR となっています。雑誌にある2025年問題は信じられません(私の自社へのERP導入経験から)。⇒

 「見える化」ができていない企業にとっては、ボトルネックのプロセスも見えません。したがって、全社的に優先順位を付けられないために、現場主導での安易なRPA導入の失敗は、単なる象徴に過ぎません。

  そして、優先解決すべきと特定されたボトルネックのタイプごとに、適切なICTソリューションは異なるのです。⇒最新ICTソリューションの導入

  私の教え子は、インフォマティクス導入の前に、新製品開発プロセスの標準化に取り組みました。⇒20190920VCPC講演

 

  効果的なIT利活用ができないまま、日本の一人当たり付加価値額は、世界20何位から、30何位そして40何位と、どんどん低下していきます。賢いシニアマネジャー達は、当然、気づいている筈ですが、定年までただ黙っていれば良いのでしょうか?  

  私が好きな歌「異国の丘」の歌詞、敗戦でシベリアで強制重労働させられた数万人の日本兵が「我慢だ、耐えりゃ、祖国の土を踏める日がくる」。彼らの犠牲の上に、日本の復興があるのです。そして、その低下を防ぐのは、現在、生きている我々の責任ではないでしょうか? (私の父親は満州から、家族3人を失って2人だけで日本へ帰還)